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インプットとアウトプットはどっちが先?

4月 30th, 2013 — 7:14am

どちらを選ぶか

難易度で比較

学習はやはり易しい方から始めて徐々に難しい段階に応用していくことが定石のように思われているように、実際に数学であっても微分積分より足し算や引き算の方を先に学ぶべきですね。生まれたばかりの赤ちゃんに最初に教える言葉が「財政特別委員会」のような言葉であるはずがありません。

インプットとは「読む」「聞く」という外側からの情報を受け取る作業ですので、すでに英文は外側に存在しています。誰かが書いた英文を読んで理解する、または誰かが話した英文を聞いて理解するという作業がインプットです。

アウトプットとは「書く」「話す」という内側から情報を発信する作業ですので、英文は存在していないためにあなたが作成しなければいけません。何かを伝えたい感情を英文にして書いたり、言葉として話したりすることがアウトプットです。

どちらが難しいかどうかを考える前に、文法も英単語も知らない状態であれば読み書きができないばかりか書いたり話したりすることもできません。インプットもアウトプットもまず基本的に知っているレベルが求められます。

それを踏まえた上で、どちらが難しいのか?

両者を比べた際に明らかに異なることは「すでにある英文を受け取る」のか「何もないところから英文を作る」のかという違いです。インプットとアウトプットの学習レベルには相関関係があるので大きく乖離することはありませんが、やはり後者の方が圧倒的に難しくなるでしょう。

「なるほど、ではインプットから始めてその後でアウトプットだな」という話になりそうですが、そうとも限らないのです。

もちろん英会話を習得するためのルートは数多くありますので、「これが正解」という方法はひとつではありません。しかし全てが全て同じようにインプット→アウトプットという公式に当てはまるわけではないのです。

「教うるは学ぶの半ば」

インプットとアウトプットの不思議な関係を「教うるは学ぶの半ば」ということわざが絶妙に表現しており、これは教えることの半分は自分が学んでいることと同じだという意味です。

いくらかの人はそのような体験をしたかと思います。テスト前になって友達と一緒に勉強をしていると「ねぇねぇ、ココ分からないんだけど教えてくれる?」と言われると頭をフル回転させて自分の持っているあらゆる情報を利用して分かりやすく教えてあげようと頑張ります。

すると不思議と教えてあげた内容がしばらくたっても自分の脳裏にしっかりと記憶として焼きついていてそこからの応用もきくようになっている・・・つまり教えることが自分にとっての学びになっているのです。

教えるということは自分の中にある情報をアウトプットしている状態です。教えるためには広く膨大なインプットした情報を整理しなければいけない、今まで自分の気づかなかった新しい視点を持てる、そして問題に取り組みながら自分自身が反復学習しているのが「教える」というアウトプットなのです。

先ほどは易しいインプットからアウトプットへという話でしたが、この例ではアウトプットがインプットの効果を上げていることになります。アウトプットがインプットの効果を最大化しているのです。

日本語で執筆する外国人

芥川賞を受賞した中国人のヤンイーさんは日本語が母語でないにもかかわらず日本語を習得して小説まで発表しています。それは英語を母語としない日本人が英語を習得して英文の小説を書いたのと同じことです。日本語のネイティブスピーカーである日本人ですら芥川賞なんて狙って取れるものではありません。

ではヤンイーさんはどうやって日本語をマスターしたのか?

流暢な日本語を書けるまでに行った勉強法は数多いことと思いますが、ヤンイーさんが基礎を築くためにやったことは、日本人作家の作品をどんどん書き写したことだそうです。書き写す段階ではすでにある文章を吸収しているのでインプットだといえるかもしれませんが、ヤンイーさんは執筆活動で「書く」というアウトプットを繰り返してきたのです。

さらにイラン人でありながら日本語で小説を執筆して文学界新人賞を受賞したシリン・ネザマフィさんは、バラエティ番組の字幕を使って日本語を勉強したそうです。字幕もまたすでに表示されている英文ですが、彼女もまた執筆活動をして常にアウトプットをしていたことでしょう。

アウトプットはインプットありきではなく、アウトプットがインプットを強化するという側面も持ち合わせていることが分かります。

英会話習得への3ステップ

インプットとアウトプットはどちらか一方だけを行い、それが終了してから他方をやるという関係にはありません。どちらか一方をやるのか両者を同時期に並行してやるのかは、学習段階によって使い分けるとより効果的です。

1、幼児期

学校教育で受けた英語はさっぱりと忘れてしまい、今まさに英会話の学習を始めたばかりの人は幼児期にあたります。まだ2本足で歩けないどころかろくに食事もできない時期ですし、ちょっと目を放した隙に何が起こるか分からない状態ですから、生命の基盤をすぐにでも築かなければいけない時期です。

この時期はとにかく四の五の言わずに生命に関わる状態ですから基本英単語と基本文法をがむしゃらにインプットしましょう。本当はハリウッド女優がインタビューにこたえている流暢なスピーキングができるように練習したいところでしょうけど今は辛抱です。

まだあなたの若葉は芽を出したばかりでいつ枯れてしまうかもしれない大事な時期でもあります。2本足で立てるように、食事ができるように、親に苦痛を要求できる言葉を話せるように努力する段階です。

2、児童期

少し成長したこの時期の子供はどこからそんなエネルギーが出てくるのか不思議になるほど夢中で遊んでいます。遊んで遊んで遊びまくってお腹いっぱい食べて倒れるように眠る毎日です。

英会話でも基本となる土台ができあがったらとにかく量です。すでにインプットした知識を何度も繰り返し吸収し続けることがこの時期の成長を支えます。量が不足してしまうことは子供が十分な食事も与えられずに栄養失調に陥っている状態だと考えてください。

インプットとは「読む」「聞く」ですから多読多聴できるように意識しましょう。

3、青年期

これでもかと遊びつくした子供たちは知識レベルがどんどん高くなっていき遊びの内容も変わってきます。これまではがむしゃらに好奇心を満たすだけの遊びだったものが、次第に自分なりの応用を加えることで新たな楽しみを発見するようになります。

英語の知識が満点になるまでインプットし続ける必要はなく、この段階でさっそくアウトプットに取り掛かります。自分の知識を外側へ出すことで、多読多聴してきた大量のインプットを自分の中に定着させることができます。

何も完璧な英文を作る必要はなく、重要なことは恥ずかしがらずに自分の持っている英語の知識の中でどう表現できるかがポイントです。「9×5」の掛け算が分からなければ「9+9+9+9+9」の足し算でいいんです。

結論

インプットとアウトプットは現在の学習段階にふさわしい方を選ぶ。

ゼロから始めるならまず基本のインプット、次に易しいレベルで大量のインプット、それからインプットが完成するのを待たずにアウトプット、より高いレベルへ行くならインプットとアウトプットを並行しながら完成にGo!という順序です。

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